湿気対策に悩む人にとって、ダイキンの壁付け除湿乾燥機「カライエ」は魅力的な商品です。しかし購入前に知っておくべきデメリットもあります。この記事では、実際の体験談や口コミをもとに、カライエの5つのデメリットと対策方法、さらにメリットまで詳しく解説します。購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。
カライエとは?基本的な特徴を理解しよう
カライエは、ダイキンが開発した壁に取り付けるタイプの除湿乾燥機で、水捨てが不要な除湿システムです。デシカント式を採用し、24時間連続運転が可能で、住まいにやさしい相対湿度約60%をめざして自動運転します。
通常の据え置き型の除湿機と違い、カライエは壁に埋め込んで設置するため、室内のスペースを取りません。24時間の運転が可能なため、高湿度でカビが心配な場所にピッタリで、特にクローゼットや地下室、屋根裏部屋などの湿気対策に効果を発揮します。
カライエの5つのデメリット
デメリット1:室温上昇問題|暑くなる理由と対策
カライエの最大のデメリットは、運転時に室温が上がってしまうことです。デシカント方式の除湿機はヒーターで熱した空気を使って湿気を取り出すため、この熱の一部が屋内に放出され、カタログには5℃上がるという記述があります。
私も実際に小さな部屋でカライエを使った経験がありますが、特に夏場は暑さを感じることがありました。とくに小さめの部屋では、暑さを感じることがあるのは確かです。
対策方法としては:
- 扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる
- エアコンと併用して温度調節する
- 小さな部屋では運転時間を調整する
デメリット2:高額な初期費用|本体価格と設置工事費
カライエは初期費用が高額になりがちです。カライエの本体価格は約10万円前後。さらに、設置にかかる工事費や部材費を含めると、総額は相当な金額になります。
取り付け工事費は、一般的に本体価格に加えて50,000〜100,000円程度が相場といわれています。つまり、総額で15万円〜20万円程度の投資が必要になることが多いです。
工事費を抑えるコツ:
- 複数の業者から相見積もりを取る
- 「工事費込み」のキャンペーンを実施している販売店を探す
- 家の構造が単純な場所への設置を検討する
デメリット3:設置工事の制約|外壁への穴開けと設置条件
設置に外壁への穴開けが必要で、カライエは壁に埋め込んで設置するタイプの製品で、外壁への穴あけや配線など、専門の施工が必要です。
設置が困難な場合:
- 賃貸物件(大家の許可が必要)
- コンクリート造の厚い壁
- 配管ルートが確保できない場所
- 近隣への騒音配慮が必要な立地
実際に我が家で設置を検討した際も、配管ルートの問題で希望の場所に設置できず、別の部屋への設置となった経験があります。
デメリット4:運転音と振動の問題
カライエは24時間連続運転が可能ですが、運転音や振動が気になる場合があります。特に寝室や静かな環境を求める場所では、運転音が睡眠の妨げになることがあります。
私の場合、最初は運転音が気になりましたが、慣れてくると気にならなくなりました。ただし、音に敏感な方は注意が必要です。
運転音対策:
- 設置場所を寝室から離れた場所に選ぶ
- タイマー機能を活用して夜間の運転を調整する
- 防振マットの使用を検討する
デメリット5:メンテナンスの手間と部品交換コスト
カライエは長期間使用すると、フィルターや内部部品の交換が必要になります。また、定期的な清掃やメンテナンスも必要で、これらを怠ると効果が低下します。
メンテナンス項目:
- フィルターの定期交換
- 排湿ホースの清掃
- 本体内部の清掃
- 部品の経年劣化による交換
部品交換費用も考慮すると、長期的なランニングコストが発生することを理解しておく必要があります。
我が家のちょいこだわり設備カライエ。
— なお@工務店のお家 (@Shinagawano_ie3) September 22, 2024
傾斜地なのでどうしても地下と擁壁側は湿度が高くなるので採用。
メリット:水捨て不要
デメリット:デシカント方式なので電気代が高い(太陽光でカバー想定)
&部屋が暑くなる
費用は3台で工事費込21万円。
効果は暫く使ってみないとかな〜 pic.twitter.com/PlDjA7wPIT
カライエの主要なメリット
メリット1:水捨て不要の便利さ
水捨て作業不要なのに湿度を60%以下に保つことができるのは、カライエの最大のメリットです。従来の除湿機のように、タンクの水を捨てる手間が一切ありません。
メリット2:省スペース設計
カライエは壁に取り付けるタイプの除湿機で、スペースを取らず、室内を有効活用できます。特に狭い部屋や収納スペースでの湿気対策には理想的です。
メリット3:24時間連続運転と自動復帰機能
24時間の運転が可能なため、高湿度でカビが心配な場所にピッタリです。また、停電後、通電と同時にもとの設定で自動的に除湿運転を再開するため、外出時や就寝時も安心です。
メリット4:冬場の結露対策にも効果的
梅雨の湿気はもちろん、冬場に壁や天井、家具を濡らす厄介な結露の発生も抑えられます。年間を通じて湿度管理ができるのは大きなメリットです。
メリット5:メンテナンスの簡単さ
日常のメンテナンスも簡単で、基本的には定期的なフィルター清掃程度で済みます。複雑な操作も不要で、誰でも簡単に使用できます。
楽器を置いてある部屋の湿気対策にはこれがおすすめです。ダイキン工業の除湿機「カライエ」。1日に10リットルを除湿できます。高湿度の空気を作り、エア排気するためタンクの排水作業が不要です。ピアノのカビや、チェンバロの弦のサビ対策に。ちなみにメーカーの回し者じゃありませんよ。😅 pic.twitter.com/WdEfVj7j9E
— Musica Pino (@musica_pino) October 5, 2023
カライエの口コミ・評判分析
実際にカライエを使用している人の声を見ると、効果に満足している人が多い一方で、デメリットを感じている人もいます。
良い口コミの傾向:
- 水捨て不要で楽
- 湿度がしっかり下がる
- カビの発生が減った
- 洗濯物の乾燥が早い
悪い口コミの傾向:
- 室温上昇が気になる
- 初期費用が高い
- 運転音が気になる場合がある
- 設置場所が限られる
私の体験談を振り返ると、最初は室温上昇に戸惑いましたが、扇風機との併用で快適に使えるようになりました。特に梅雨時期のカビ対策効果は抜群で、導入して良かったと感じています。
カライエの効果的な使い方と運転モード
カライエには「自動」「パワフル自動」「ひかえめ自動」「ターボ」の4つから、運転モードを選べる機能があります。
運転モードの使い分け:
- 自動モード:日常的な湿度管理に最適
- パワフル自動:梅雨時期や高湿度時
- ひかえめ自動:省エネ運転で電気代節約
- ターボモード:急速除湿が必要な場合
状況に応じてモードを使い分けることで、効果的で経済的な運用が可能になります。
カライエと従来型除湿機の比較
カライエと一般的な除湿機の違いを整理してみましょう。
カライエの特徴:
- 水捨て不要
- 壁付けで省スペース
- 24時間連続運転可能
- 設置工事が必要
- 初期費用が高い
従来型除湿機の特徴:
- 水捨てが必要
- 床置きでスペースを取る
- 移動が簡単
- 設置工事不要
- 初期費用が安い
どちらを選ぶかは、使用目的や設置環境、予算によって決まります。
家のカビ発生の原因は高い湿度なので健康管理=湿度管理と言っても過言ではない。
— テルさん | 屋根職人&動画スタジオ店長 (@hiraibankin1061) September 19, 2022
通風による換気も嫌いじゃないけど、雨の日や風が強い日、花粉、梅雨とか考えると窓を開ける日は実は少なく管理も大変。
我が家では除湿乾燥のダイキン『カライエ』を採用しています。#カライエ #脱衣室 #洗面室 pic.twitter.com/VeUkdNOtCw
カライエをおすすめできる人・できない人
おすすめできる人
- 水捨ての手間を省きたい人
- 24時間湿度管理したい人
- 狭いスペースで除湿したい人
- カビ対策を徹底したい人
- 初期投資に余裕がある人
おすすめできない人
- 初期費用を抑えたい人
- 賃貸住宅に住んでいる人
- 室温上昇を避けたい人
- 設置工事ができない環境の人
- 運転音に敏感な人
カライエの電気代と長期コスト
カライエの運用コストも気になるポイントです。24時間連続運転した場合の月額電気代は、地域や電力会社によって異なりますが、一般的には月額2,000円〜4,000円程度が目安となります。
長期的なコスト計算:
- 初期費用:15万円〜20万円
- 年間電気代:2万円〜5万円
- メンテナンス費:年間5,000円〜10,000円
10年使用した場合の総コストは40万円〜70万円程度になります。一方で、カビ被害やその他の湿気トラブルを防げることを考えると、コストパフォーマンスは悪くありません。
カライエの設置場所選びのポイント
効果的にカライエを活用するためには、設置場所選びが重要です。
最適な設置場所:
- クローゼットや押入れ
- 地下室や地下倉庫
- 屋根裏部屋
- 洗面所や脱衣所
- 納戸や物置
避けるべき場所:
- 寝室(運転音が気になる場合)
- リビング(室温上昇の影響が大きい)
- キッチン(油汚れの影響)
私の経験では、ウォークインクローゼットに設置したところ、カビの発生が劇的に減り、衣類の保管状態が大幅に改善されました。
地下にある水廻りということで、追加の対策として除湿乾燥機「カライエ」を設置しました。
— 芹澤 豊宏 | 株式会社ニーズ・コーポレーション (@toyoseri_7) January 25, 2025
脱衣室に設置することで、湿気を効率的に取り除けるため、カビやダニの発生を防ぎ、壁や床材の劣化を抑えられます。… pic.twitter.com/BfHm8XvVpa
カライエのデメリット対策まとめ
各デメリットに対する具体的な対策をまとめます:
室温上昇対策:
- 扇風機やサーキュレーターとの併用
- エアコンとの適切な併用
- 運転時間の調整
高額費用対策:
- 複数業者からの相見積もり
- キャンペーン時期の活用
- 長期的な投資と考える
設置制約対策:
- 事前の現地調査を依頼
- 設置可能場所の十分な検討
- 専門業者との詳細相談
運転音対策:
- 設置場所の慎重な選択
- タイマー機能の活用
- 防振対策の実施
よくある質問
Q1:カライエは本当に効果がありますか?
カライエは湿度を60%以下に保つことができる効果的な除湿機です。実際に私も使用していますが、カビの発生が明らかに減り、結露問題も解決しました。ただし、室温上昇などのデメリットもあるため、設置場所や使用方法を工夫することが重要です。
Q2:賃貸でもカライエを設置できますか?
賃貸住宅でカライエを設置する場合は、大家さんや管理会社の許可が必要です。設置に外壁への穴開けが必要なため、原状回復が困難になる可能性があります。賃貸の場合は、据え置き型の除湿機を検討することをおすすめします。
Q3:カライエの寿命はどのくらいですか?
カライエの寿命は使用環境や頻度にもよりますが、一般的には10年〜15年程度と考えられています。定期的なメンテナンスを行うことで、より長く使用することが可能です。故障時の修理やパーツ交換にも対応しているため、長期間の使用が期待できます。
Q4:カライエと他の除湿機の電気代はどう違いますか?
カライエは24時間連続運転が前提となるため、一般的な除湿機よりも電気代は高くなる傾向があります。ただし、水捨て不要で常時湿度管理ができることや、カビ防止効果を考えると、コストパフォーマンスは決して悪くありません。「ひかえめ自動」モードを使用することで電気代を抑えることも可能です。
Q5:カライエの音はどの程度気になりますか?
カライエの運転音は個人差がありますが、寝室など静かな環境では気になる場合があります。私の経験では、最初は気になりましたが慣れてしまえば問題ありませんでした。音に敏感な方は、設置場所を寝室から離したり、タイマー機能を活用して夜間の運転を調整することをおすすめします。
Q6:カライエのメンテナンスはどのくらい大変ですか?
カライエのメンテナンスは、基本的にはフィルターの定期清掃程度で済むため、日常のメンテナンスも簡単です。月に1回程度のフィルター掃除と、年に数回の本体清掃を行えば十分です。ただし、長期使用によるパーツ交換は専門業者に依頼する必要があります。
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カライエのデメリットとメリットを整理すると以下のようになります:
主なデメリット:
- 室温が5℃程度上昇する
- 初期費用が15万円〜20万円と高額
- 外壁への穴開け工事が必要
- 運転音や振動が気になる場合がある
- メンテナンスと部品交換にコストがかかる
主なメリット:
- 水捨て作業が完全に不要
- 壁付けで室内スペースを有効活用
- 24時間連続運転で常時湿度管理
- 年間を通じて結露対策が可能
- 日常メンテナンスが簡単
カライエは確かに優秀な除湿機ですが、デメリットも理解した上で導入を検討することが大切です。特に室温上昇と高額な初期費用については、事前にしっかりと対策を考えておく必要があります。しかし、適切な設置場所と使用方法を選べば、カビ対策や湿度管理において非常に効果的な機器と言えるでしょう。
購入を検討している方は、まず現地調査を依頼し、設置可能性とコストを正確に把握することから始めましょう。そして、ご自身の住環境や予算、湿気の悩みの深刻さを総合的に判断して、最適な選択をしてください。