お子さんにししゃもを食べさせたいけど、何歳から大丈夫なのか迷っていませんか?カルシウムたっぷりで栄養満点のししゃもですが、小さな骨や塩分、魚卵のことを考えると不安になりますよね。この記事では、離乳食期から幼児期まで、年齢に応じたししゃもの安全な与え方を詳しくご紹介します。
ししゃもは何歳から食べられる?月齢別ガイド
ししゃもを子どもに食べさせられる時期は、食べ方によって異なります。ここでは月齢別に詳しく見ていきましょう。
離乳食完了期(1歳~1歳半)から身だけならOK
ししゃもの身だけを食べさせる場合、離乳食完了期にあたる1歳から1歳半ごろから与えることができます。この時期は形のある食べ物を噛み潰すことができるようになり、母乳やミルク以外からも栄養が摂れるようになった段階です。
ただし、1歳前の赤ちゃんには与えないように注意してください。ししゃもは干物の加工品なので塩分が多く、あまり小さなうちに食べさせると、お子さんの腎臓や血管に負担をかけてしまう可能性があります。
丸ごと食べられるのは3歳以降が安心
ししゃもを頭から尾まで丸ごと食べられるようになるのは、奥歯まで生えそろってしっかり噛めるようになった3歳ごろからが推奨されています。
2歳頃になると第1乳臼歯と呼ばれる奥歯は生えてきますが、乳歯は全部で12本程度なのでまだ十分に食べ物を噛み潰すことはできません。第2乳臼歯が生えて20本の歯が揃うのは早くても2歳半と言われています。ししゃもの骨を咀嚼するには、奥歯でしっかり噛み切る・噛み砕くなどのひと通りの咀嚼ができるようになることが必要なのです。
個人差はありますが、3歳をすぎたら丸ごと食べさせて大丈夫とされています。それでも最初は様子を見ながら、骨をしっかり噛んでいるか確認してあげることが大切です。
ししゃもの身を与える時の注意点とポイント
1歳過ぎからししゃもの身を食べさせる場合、いくつか重要な注意点があります。安全に食べさせるためのポイントを押さえておきましょう。
必ず塩抜きをしてから与える
ししゃもは塩分が多いので、赤ちゃんや小さなお子さんに食べさせる時は必ず塩抜きをしてください。
塩抜きの方法は主に2つあります。一つは多めの水に30分ほどひたす方法、もう一つはたっぷりのお湯で10分ほどゆでる方法です。どちらの方法も、塩抜きが終わったらキッチンペーパーでしっかり水分を切りましょう。お湯でゆでる方法は身がふっくらするので、お子さんが食べやすくなりますよ。
急いでいる時は、目の細かい茶こしにししゃもを入れて熱湯をかける方法もあります。簡単にできるのでおすすめです。
骨は完全に取り除くこと
離乳食完了期の子どもに食べさせる場合、ししゃもの部位は身だけにしてください。
塩抜きしたししゃもを焼いてから、背中を開いて頭と背骨を外し、残った小骨もすべて取り除きましょう。大人ならそのまま食べられるししゃもの頭や骨も、喉が小さな赤ちゃんにとっては危険です。
完了期の咀嚼力では骨を噛み砕いて食べることができないので、手間がかかりますが必ず骨を取ってあげてください。おかゆや野菜と一緒に混ぜてあげるスタイルにすると、食べやすくなります。
食べさせる量は少量から始める
初めてししゃもを食べさせる時は、アレルギーの心配もあるので少量から始めてください。大人なら大丈夫な量でも、小さな体の赤ちゃんにとっては塩分過多になってしまう可能性があります。
また、ししゃもの身はアレルギーが出る可能性の低い食材ですが、どんな食べものでも100%出ない保障はありません。万が一のことを考えて、与える量は少量ずつにすることが大切です。
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ししゃもの塩分量と1日に食べられる目安
ししゃもは干物のため、塩分量が多い魚です。お子さんの年齢に応じて、適切な量を守ることが重要です。
年齢別の塩分摂取量の目安
ししゃも1尾は30グラム程度ですが、約147ミリグラムのナトリウムが含まれています。ししゃも6尾で塩分が1グラムが目安となっています。
1歳から2歳の子どもの1日の塩分摂取量は3グラムです。他の食べ物との兼ね合いを考えると、ししゃもを食べさせ過ぎるのはよくありません。3歳から5歳の子どもがししゃもを食べる際でも、1日に2尾から3尾にしておきたいところです。
子どもの年齢によって1日の塩分摂取量は変わるので、ししゃもを食べさせる時は年齢に応じて一度に与えてよい量を判断しましょう。
塩分を減らす工夫
ししゃもを与える時は塩分が多めなので、一度湯がいてから与えるようにしましょう。たっぷりのお湯で10分ほど茹でて水気を取ってから、頭・尾・骨・たまご・内臓を取り除いた部分をあげます。
ししゃもの塩分がちょうどいい味つけになるので、ご飯に混ぜてあげるのもおすすめです。離乳食でししゃもを食べさせるには、塩抜きや頭や骨を取り除く手間が必須になります。
子持ちししゃもの卵はいつから食べられる?
プチプチの食感の卵はししゃもの一番の魅力ですし、気に入るお子さんも多いと思います。でも、子持ちししゃもの卵は何歳から大丈夫なのでしょうか。
卵は1歳半から3歳の間が目安
ししゃもの卵は、離乳食が終わる1歳半ごろから食べさせても良いとされています。しかし一方で、3歳ごろからが望ましいという意見もあります。
奥歯が生えそろってしっかり噛み砕けるようになるのが2歳半ごろということや、小さなうちから食べさせるとアレルギーが心配、というのが理由です。
ししゃもの卵は、生まれて初めて食べさせる魚卵に適しているとされていますが、卵アレルギーと診断されているお子さんや、ご家族に卵アレルギーの人がいるお子さんは、3歳まで待った方が安全かと思います。
魚卵アレルギーについて知っておこう
子持ちししゃもの卵は、アレルギーを引き起こす可能性があるため慎重に与える必要があります。卵はアレルギーの特定原材料に含まれており、魚卵類でもしっかり火を通すなど注意が必要です。
食物アレルギー研究会によると、魚卵類(イクラ、タラコ、ししゃもの卵、ワカサギの卵、カズノコ、とび子など)は、ひとくくりにして除去する必要はないとされています。簡単に言うと、イクラがダメだからといって他の卵も食べられないわけではないということです。
食べる時は必ず生焼けにならないようにしっかり中まで火を通してから食べてくださいね。もちろん、ししゃもの卵を食べて明らかにアレルギー反応が出た場合はすぐに控えるようにしてください。
ししゃもアレルギーの症状と対処法
ししゃもの身はアレルギーが出る可能性の低い食材ですが、魚介類アレルギーという形での注意は必要です。
こんな症状が出たら要注意
もし食べた後に、蕁麻疹、目のかゆみや充血、のどの痛みや腫れ、鼻水、咳や呼吸の乱れ、下痢、嘔吐などのアレルギー反応が出た時のために、すぐに病院に行けるようにしておきましょう。
症状的には「口腔アレルギー症候群」といって、食事中や食後に口の周辺や舌、唇が赤く腫れたりする場合があります。中には花粉症や食中毒に類似する症状が出る場合もあります。
念のため食後1時間くらいはお子さんの口周りや、お腹の調子に変化が無いかチェックしておきましょう。
初めて食べさせる時の注意点
初めて赤ちゃんにししゃもを食べさせる時には、以下のような日は避け、すぐに病院にいける状況にしておくのがおすすめです。
平日の夕方、土曜日の午後、日曜日、祝日、年末年始は避けるようにしましょう。ししゃもを食べさせた後で体調に異変が表れても病院に連れていけるよう、昼前までに与えるのが原則です。食物アレルギーは、食べた直後に出るとは限りません。
また赤ちゃんに食べさせる量も少量から始め、体調の変化をしっかり観察しましょう。何歳から食べさせるにしても「初めは少しずつ慎重に」がお約束です。
ししゃもに含まれる栄養素と子どもへのメリット
ししゃもは頭から尾まで食べられる魚ですので、カルシウムやタンパク質がしっかり摂れる食材です。そのため、お子さんにも食べさせてあげたい食材の一つです。
豊富な栄養成分
ししゃもは、たんぱく質、ビタミンA、ビタミンD、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などが豊富に含まれています。骨ごと食べられるため、カルシウムの良い摂取源となります。
お子さんの成長に欠かせない栄養素がたくさん含まれている食材です。幼児期になり、丸ごと食べられるようになったら、時々食べさせてあげてほしいと思います。
カルシウム補給に最適
牛乳を使用しない食事では、カルシウムを食事摂取基準の半分程度しか摂取できないこともあります。ししゃもは、しらす干しや小松菜、干し桜えびなどと同様に、常備できて比較的手間もかからず、食事に取り入れやすい食材です。
丸ごと食べられて調理も楽ちんなししゃもは、カルシウムやDHAなどがたくさん含まれているので、早くから栄養補給として取り入れたいという声も多いです。
子どもが喜ぶししゃもの調理法とレシピ
ししゃもは焼く以外にもフライにしたり、天ぷらにするとより火が通るので骨まで食べやすくなります。子どもでも食べやすいおすすめの調理法をご紹介します。
ししゃもフライで骨まで柔らかく
ししゃもをフライにするとサクサクでとっても食べやすくなります。ビニール袋を使ってパン粉付けをすると、洗い物が減るので手間も半減します。
めんどくさいイメージの揚げ物ですが、袋を使ってみると普段バットを使っている方法と比べても揚げあがりは変わりません。衣をつけることで骨まで柔らかくなるので、小さなお子さんでも安心して食べられます。
あおさ入りのししゃも天ぷら
ししゃもの天ぷらは、あおさで風味をつけてあげると魚の生臭さも全く感じないので、子どもがさらに食べやすくなります。ししゃも料理のレパートリーの一つにあおさ入りのししゃもフライも追加してみてはいかがでしょうか。
お子さんからまた食べたいとリクエスト間違いなしですよ。
野菜たっぷりの南蛮漬け
ししゃもをメインメニューにしたい時は、野菜たっぷりの南蛮漬けがおすすめです。ししゃもに衣をつけるのが手間ですが、野菜をたっぷり摂れて量も十分でメインメニューにするには最適です。
食べ盛りのお子さんには、是非ししゃもの南蛮漬けを用意してみてください。しっかり味でも栄養満点なので、幼児食期から大活躍します。
混ぜご飯やおかゆに
ししゃもを焼いてほぐした身と卵の部分を軟飯に混ぜた「ししゃも飯」は、離乳食完了期のお子さんにおすすめです。味にクセがないのでパクパク食べてくれて、カルシウム補給としても重宝します。
ご飯と一緒に混ぜることで、ししゃもの塩分がちょうどいい味つけになりますよ。
ししゃもを嫌がる子どもへの工夫
ししゃもは栄養満点ですが、子どもにとっては見た目が怖い、骨が気になるなどで苦手意識を持ちやすい食材でもあります。せっかくの栄養も、食べてくれなければ意味がありません。
見た目を変える工夫
頭が怖いと泣いた子どもも、混ぜご飯にしたところぺろりと完食したという例があります。子どもが食べやすい形に変えてあげるだけで、ぐんとハードルが下がります。
お皿や盛り付けに遊び心を加えると子どもが喜びます。かわいい形の器や彩りを工夫するのも効果的です。
家族で一緒に食べる
「ママも大好き」と言って一緒に食べることも大切です。大人の反応が子どもの食欲に影響します。家族みんなで美味しそうに食べる姿を見せることで、お子さんも挑戦してくれるかもしれません。
ししゃもを「何歳から」と決めるのではなく、「どう工夫して食べさせるか」が安全に続けられる秘訣です。
子供の弁当
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子持ちししゃもフライ、キャベツときゅうり、ブロッコリースプラウトのコールスロー、きゅうりのぬか漬け、雑穀米
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ししゃもの保存方法と解凍のコツ
ししゃもは冷凍保存可能で、下処理をして保存しておくと、子どもにも使いやすくなります。
冷蔵保存の場合
ししゃもは、水気をキッチンペーパーで拭き取り、保存袋に入れて冷蔵庫へ。保存の目安は2日から3日程度とされますが、できるだけ早めに食べ切るよう心掛けましょう。
赤ちゃんは細菌に対して抵抗力が弱いため、冷蔵保存したものは当日、冷凍保存の場合で1週間を目安になるべく早めに使い切りましょう。幼児の場合でも、冷蔵保存で数日、冷凍保存で2週間以内が目安です。
冷凍保存の方法
ししゃもは、2尾から3尾を小分けしてラップに包み、冷凍用の保存袋へ。保存の目安は冷凍庫で1カ月程度です。
骨や皮を取り除いてほぐし身にし、小分けして冷凍しておくことで、日々のごはんづくりが格段にラクになります。自然解凍や加熱調理でそのまま使える冷凍ししゃもは、時短・安心・栄養満点の心強い味方です。
解凍方法とおすすめの使い方
冷凍したししゃもの解凍には、風味と栄養を損なわない方法を選びましょう。
冷蔵庫で自然解凍する場合は、前日の夜に冷蔵庫へ移しておけば、翌朝にはちょうどよい状態になります。離乳食や幼児食に使いやすい方法です。
加熱調理と一緒に使う方法もおすすめです。スープや炒め物、卵焼きにそのまま入れて火を通せば、時短になり、解凍と調理が一度にできます。
急いでいる時は、ラップで包んで500ワットで10秒から20秒ずつ様子を見ながら加熱しましょう。ただし加熱しすぎると風味が落ちやすいので注意が必要です。
ししゃもを与える際の安全チェックリスト
お子さんにししゃもを食べさせる前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
1歳未満の赤ちゃんには与えないこと。ししゃもは塩分が高く、腎臓や血管に負担がかかります。
必ず塩抜きをすること。たっぷりのお湯で10分ほど湯がくか、30分ほど水にひたします。
3歳未満のお子さんには骨を完全に取り除くこと。頭、尾、背骨、小骨をすべて取ってから与えます。
初めて食べさせる時は少量から始めること。アレルギーの心配があるため、様子を見ながら与えます。
平日の午前中に初めて与えること。万が一アレルギー反応が出た時にすぐ病院に行けるようにします。
食後1時間は様子を観察すること。口周りやお腹の調子に変化がないかチェックします。
3歳以降でも、骨をしっかり噛んでいるか確認すること。丸ごと食べられるようになっても最初は注意が必要です。
食べさせ過ぎに注意すること。3歳から5歳でも1日2尾から3尾程度にとどめます。
よくある質問
Q1:ししゃもは離乳食初期や中期から食べさせても大丈夫ですか?
ししゃもは小骨や塩分が多いことが一般的なため、離乳食時期に無理に与える必要はありません。もし与える場合は、他の魚に慣れた離乳食後期(9カ月から11カ月ごろ)からはじめましょう。
ただし、最も安全なのは離乳食完了期にあたる1歳から1歳半ごろからです。それまでは、塩分や骨の問題を考えると、他の魚を食べさせた方が無難です。
Q2:市販の冷凍ししゃもはそのまま焼いて子どもに食べさせても大丈夫ですか?
市販の冷凍ししゃもは塩分が多く、そのまま焼くとしょっぱすぎることがあります。お子さんに食べさせる場合は、必ず塩抜きをしてから与えましょう。
凍ったままフライパンやグリルなどで加熱して使用できますが、その前に熱湯をかけて塩抜きするか、焼いた後に湯がいて塩分を落とすことをおすすめします。
Q3:ししゃもの卵にアレルギーがある場合、他の魚卵も避けるべきですか?
魚卵類(イクラ、タラコ、ししゃもの卵、ワカサギの卵、カズノコ、とび子など)は、ひとくくりにして除去する必要はありません。イクラがダメだからといって他の卵も食べられないわけではないということです。
ただし、ししゃもの卵でアレルギー反応が出た場合は医師に相談し、他の魚卵を試す際も慎重に少量から始めることをおすすめします。
Q4:カラフトししゃもと本ししゃもで子どもに与える時の違いはありますか?
栄養価に大きな違いはありませんが、本ししゃもの方が味わい豊かで風味が強い傾向があります。お子さんに初めて与える場合は、どちらでも問題ありません。
どちらの種類でも、塩抜きや骨の処理など、基本的な与え方は同じです。市販されているものの多くはカラフトししゃもですので、手に入りやすい方を選んで大丈夫です。
Q5:保育園や幼稚園の給食でししゃもが出ない理由は何ですか?
保育園や幼稚園によっては、魚卵アレルギーに配慮してししゃもを給食で提供しない園もあります。また、小骨が多いため、集団保育の中で安全管理が難しいという理由もあります。
ただし、磯辺揚げや南蛮漬けなどで提供する園もあります。気になる場合は、通っている園に給食のメニューについて確認してみるとよいでしょう。
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ししゃもは何歳から食べられるのかについて、詳しくご紹介しました。
ししゃもの身だけなら1歳から1歳半の離乳食完了期から食べられますが、必ず塩抜きをして骨を完全に取り除く必要があります。丸ごと食べられるのは、奥歯が生えそろい咀嚼力がついた3歳以降が安心です。
子持ちししゃもの卵は1歳半から3歳の間が目安ですが、アレルギーの心配もあるため慎重に少量から始めましょう。初めて食べさせる時は平日の午前中にし、食後1時間は様子を観察することが大切です。
ししゃもは塩分が多いため、3歳から5歳でも1日2尾から3尾程度にとどめ、他の食事とのバランスを考えましょう。フライや天ぷらにすると骨まで柔らかくなり、子どもでも食べやすくなります。
カルシウムやタンパク質、DHAやEPAなど栄養満点のししゃもを、お子さんの成長に合わせて安全に取り入れてみてくださいね。

