マツダのディーゼル車を検討していると、「アドブルーって必要なの?」「トヨタやベンツは必要と聞いたけど、マツダはどうなの?」と疑問に思う方は多いはずです。この記事では、マツダのディーゼル車とアドブルーの関係を正確に解説します。
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マツダのディーゼル車とアドブルーを簡単にまとめると

結論として、日本国内向けのマツダSKYACTIV-D搭載車はアドブルーが不要です。
マツダは独自の低圧縮比技術により、アドブルーを使わずに排出ガス規制をクリアする世界でも珍しいエンジンを開発しています。ただしアドブルー不要のぶん、煤(すす)の管理が必要になるという別の注意点があります。詳しく解説します。
アドブルーとは?基本を理解しよう
アドブルーとは、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を無害な窒素と水に分解するために使われる液体のことです。正式名称は「高品位尿素水」で、32.5%の高純度尿素と67.5%の精製水を混合したものです。商品名の「AdBlue(アドブルー)」はドイツ自動車工業会の商標で、日本でも広く使われています。
トヨタや三菱、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンなど多くのメーカーのディーゼル車は、排気管の途中にアドブルーを噴射する「尿素SCRシステム」を採用しています。このシステムでNOxを後処理することで厳しい排出ガス規制をクリアしているため、定期的なアドブルーの補充が必要になります。
アドブルーが切れるとエンジンが再始動できなくなる車種もあり、ディーゼル車オーナーにとっては重要なメンテナンス項目のひとつです。マツダのディーゼル車にアドブルーが必要かどうか検索する方が多いのは、こうした他社の事情を見聞きして心配になるケースが多いためだと思います。
アドブルー不足か…。
— タロカズ (@tarokazu_nico) December 15, 2021
ディーゼルでもマツダを選んだことがこんなところで助けになるとは思わなかったなあ。
マツダのSKYACTIV-Dがアドブルー不要な理由
マツダのSKYACTIV-Dがアドブルー不要な理由は、エンジンの設計思想がほかのメーカーと根本的に異なるからです。
一般的なディーゼルエンジンは圧縮比が高く、NOxが大量に発生します。そのため排気後にアドブルーで後処理する必要があります。一方でSKYACTIV-Dは、従来のディーゼルエンジンの常識を覆す低圧縮比(14.0〜14.8程度)を実現しました。圧縮比を下げることでNOxの発生量自体を大幅に抑え、アドブルーなしで排出ガス規制をクリアできるようにしたのです。
これは世界でも唯一の技術で、マツダが「CDV(クリーンディーゼルビークル)」と呼ぶ設計です。私がマツダのディーゼル車に乗り換えた際、ディーラーから「アドブルーは不要です」と説明を受け、正直なところ最初は半信半疑でした。え、本当にあの補充作業がいらないの?と驚いたのを覚えています。
アドブルーが不要という事実は、維持コストと手間の両面でオーナーにとって大きなメリットです。
他社のディーゼル車ではアドブルーを5,000〜10,000kmごとに補充する必要があり、ディーラーに頼むと1回あたり2,000〜5,000円程度かかります。マツダのSKYACTIV-D搭載車ではこのコストが丸ごとかかりません。
アドブルーの代わりに知っておくべき「煤」の問題
アドブルーが不要なSKYACTIV-Dですが、代わりに注意が必要なのが煤(すす)の問題です。
低圧縮比のエンジンは燃焼温度が下がりやすいため、燃え残りの煤が発生しやすくなります。煤はDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)という装置でキャッチされ、ある程度溜まると高温で焼き切るセルフクリーニングが行われます。しかしこのDPF再生には、エンジンが十分に温まった状態で30分以上走行することが必要です。
チョイ乗りを繰り返すと、エンジンが温まりきらないままエンジンを止めることになり、DPFの煤が焼き切れずにどんどん溜まっていきます。マツダ自身も「最低でも30分くらい走って欲しい」と述べており、過去には煤の蓄積を原因としたリコールも発生しています。
私もこれを知らずに最初の3ヶ月は近所への買い物ばかりで乗っていました。今思えば恥ずかしい使い方で、あのまま続けていたら煤詰まりのリスクがあったと思います。今は週に1回は幹線道路を30分以上走るようにしていて、以来まったくトラブルはありません。
| マツダ SKYACTIV-D | 他社ディーゼル(尿素SCR方式) | |
|---|---|---|
| アドブルー補充 | 不要 | 必要(5,000〜10,000kmごと) |
| NOx処理方法 | 低圧縮比でNOx発生を抑制 | 排気後にアドブルーで後処理 |
| 煤の発生量 | やや多い | 比較的少ない |
| チョイ乗りへの適性 | 不向き | 比較的許容しやすい |
| 維持コスト | アドブルー代ゼロ | アドブルー代が別途必要 |
マツダのSKYACTIV-Dに向いている人・向いていない人
マツダのSKYACTIV-Dはすべてのドライバーに最適というわけではありません。乗り方によって向き・不向きがあります。
長距離ドライブや高速道路を週に数回走るような使い方をする人には非常に向いています。燃費が良く、アドブルー不要でランニングコストも低く抑えられます。個人的にも週末に100km以上のドライブをする機会が多いので、SKYACTIV-Dとの相性はとても良いと感じています。
一方で、近所のスーパーへの買い物や通勤で毎日5〜10km程度しか走らないという方には向いていません。チョイ乗りが中心だとDPFの煤が溜まりやすく、エンジン不調のリスクが高まります。街乗り中心であればガソリン車やハイブリッド車を選ぶほうが無難です。
乗り方が合わない使い方を続けると、修理費用が数万〜十数万円に及ぶケースもあるため、購入前に自分の使い方と照らし合わせることが重要です。
よくある質問
Q1:マツダのディーゼル車は本当にアドブルーが不要ですか?
日本国内向けのSKYACTIV-D搭載車はアドブルーが不要です。マツダは低圧縮比技術によってNOxの発生自体を抑え、尿素SCRシステムを使わずに排出ガス規制をクリアしています。ただし欧州向けの一部モデルはより厳しい規制に対応するためアドブルーを使用しています。
Q2:アドブルーが不要なのはマツダだけですか?
現時点で国内向け乗用ディーゼル車においてはマツダのSKYACTIV-Dが代表的な存在です。トヨタ、三菱、日産など他の国産メーカーのディーゼル乗用車は尿素SCRシステムを採用しており、アドブルーの補充が必要です。
Q3:マツダのディーゼル車でアドブルーの代わりに必要なメンテナンスは何ですか?
アドブルーは不要ですが、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)の管理が重要です。煤を燃焼除去するため、30分以上の走行を定期的に行うこと、年1回の燃料噴射量の補正、指定グレードのエンジンオイル使用が推奨されています。
Q4:チョイ乗りが多い場合はどうすればいいですか?
チョイ乗りが多い場合は週に1回以上、幹線道路や高速道路を30分以上走ることで煤を燃焼させるのが効果的です。それが難しい生活スタイルであれば、そもそもSKYACTIV-Dの購入を見直すことも一つの選択肢です。
Q5:マツダのディーゼル車に誤ってアドブルーを入れてしまったらどうなりますか?
SKYACTIV-D搭載車にはアドブルーの注入口がないため、誤って補充するリスクはほぼありません。万が一軽油の給油口にアドブルーを入れてしまった場合は、エンジンをかけずにすぐディーラーや修理工場に連絡してください。燃料系統へのダメージが発生する可能性があります。
Q6:マツダのSKYACTIV-Dは今後もアドブルー不要のままですか?
欧州向けモデルではすでに一部でアドブルーを採用しており、排出ガス規制の強化次第で今後変わる可能性はあります。ただし現時点の日本国内向けモデルはアドブルー不要が継続しています。購入前にディーラーで最新情報を確認することをおすすめします。
Q7:SKYACTIV-Dの煤問題は改善されていますか?
初期モデル(1.5L搭載車)では煤の蓄積によるリコールが発生しました。現行モデルでは制御や設計の改善が加えられていますが、チョイ乗り中心の使い方に弱い点は構造上変わりません。定期的な長距離走行がエンジンの健康を保つ基本です。
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マツダのSKYACTIV-D搭載車は、日本国内向けモデルであればアドブルーは不要です。低圧縮比という独自技術でNOxの発生を根本から抑えており、他社ディーゼル車のようにアドブルーを定期補充する手間もコストもかかりません。
ただしアドブルー不要の代わりに、煤の蓄積に注意した乗り方が必要です。週に1回以上30分以上走る機会があるなら問題ありませんが、チョイ乗りが中心の使い方では煤が溜まりやすくなります。
自分の使い方と相性が合えば、維持コストが低くトルクフルな走りを楽しめる優れたエンジンです。購入前に乗り方をきちんと確認したうえで、ぜひ検討してみてください。

