ヒットボックスはずるい?最強コントローラーのメリット・デメリット | サクッと深掘りしてみました
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ヒットボックスはずるい?最強コントローラーのメリット・デメリット

エンタメ

格闘ゲーム界で最近よく聞く「ヒットボックスはずるい」という声。プロ選手が次々と使い始めて、大会でも圧倒的なパフォーマンスを見せていることから、このようなことが言われるようになりました。でも実際のところ、ヒットボックスって本当にずるいんでしょうか?今回は、ヒットボックスの本当のメリット・デメリットから、なぜ「ずるい」と言われるのか、その真実に迫ってみます。

ヒットボックスとは何か

ヒットボックス(hitBOX)は、従来のアーケードスティック(アケコン)とは全く異なる構造を持つ格闘ゲーム用コントローラーです。通常のアケコンはレバーとボタンで構成されていますが、ヒットボックスはレバーがありません。すべてボタンで操作します。

具体的には、従来のレバーの代わりに4つのボタン(上・下・左・右)が配置されています。キャラクターの移動から必殺技のコマンド入力まで、すべてをボタンの組み合わせで行うのが特徴です。

初めて見る人には「なんでこんな複雑そうなものを使うの?」と思われがちですが、実はこの構造こそがヒットボックスの強さの秘密なんです。

なぜ「ずるい」と言われるのか

理論最速入力の実現

ヒットボックスが「理論最強」と呼ばれる最大の理由は、最速入力が可能だからです。レバー式のコントローラーでは、レバーを物理的に動かす必要があるため、どうしても入力に時間がかかります。

例えば、従来のレバーで昇竜拳コマンド(→↓↘)を入力する場合、レバーを右に倒してから下に移動し、さらに斜め下右に動かす必要があります。この一連の動作には、レバーが物理的に移動する時間が必要です。

しかし、ヒットボックスの場合は、右ボタンを押してから下ボタンを押し、最後に右と下を同時押しするだけ。ボタンを押すスピードさえあれば、理論上最速でコマンドを入力できるんです。

溜めキャラクターでの圧倒的優位性

従来のレバータイプだと、溜めキャラ(必殺技を溜めてから出すキャラクター)がコマンドを入力する時に、一瞬ニュートラルになってしまいます。

溜めキャラクターとは、ガイルやチュンリーのように、一定時間方向を入力し続けてから逆方向に入力することで必殺技を発動するキャラクターのことです。

従来のレバーでは、溜めから技を出すときに必ずニュートラル(中央位置)を通る必要がありました。しかし、ヒットボックスでは左ボタンを押したまま右ボタンを押すことができるため、溜めを維持したまま技を出すことが可能です。

この特性により、溜めキャラクターの性能を最大限引き出せるため、「ずるい」と言われることが多いんです。

ヒットボックスの技術的メリット

正確なコマンド入力

ヒットボックスの最大のメリットは、正確なコマンド入力ができることです。レバーでは手の微妙な動きでミス入力が起こりがちですが、ボタンなら確実に狙った方向を入力できます。

私も実際に使ってみて感じたのは、複雑なコマンドでもミスが格段に減ったことです。特に、今まで苦手だった昇竜拳コマンドが面白いほど簡単に出せるようになりました。

疲労の軽減

長時間プレイしていると、レバーを握る手首や腕が疲れてきます。しかし、ヒットボックスは指先だけでの操作なので、疲労が大幅に軽減されます。

実際に3時間ほど連続でプレイしてみましたが、従来のアケコンと比べて疲れにくさは明らかでした。これは長時間の練習や大会での集中力維持に大きく貢献します。

静音性の高さ

ヒットボックスは構造上、レバーを叩きつける音がありません。深夜の練習でも近所迷惑を気にせずプレイできるのは、意外に大きなメリットです。

ヒットボックスのデメリット

習得期間の長さ

ヒットボックスの最大のデメリットは、慣れるまでに時間がかかることです。一年もかけてヒットボックス(レバーレス)に慣れて感じたことはという体験談があるように、しっかりと使いこなすには相当な期間が必要です。

私の場合、基本的な移動に慣れるまでに2週間、コンボが安定するまでに1ヶ月ほどかかりました。その間は明らかに以前より弱くなったので、大会前の移行は避けた方が良いでしょう。

初期コストの高さ

純正のヒットボックスは3万円前後と、一般的なアケコンと比べて高価です。さらに、慣れるまでの期間を考えると、気軽に試せる価格ではありません。

複雑なコマンドでの難しさ

シンプルなコマンドは楽になりますが、逆に複雑なコマンドは難しくなる場合があります。特に、円を描くようなコマンドは、レバーの方が直感的で入力しやすいことも多いです。

プロ選手の使用状況

昨今のCPTでもTOP3の全員(カワノ選手、ときど選手、やまぐち選手)がHitbox等のレバーレスコントローラーを使用してています。

これは偶然ではありません。プロレベルでは、わずかなフレーム差が勝敗を分けるため、ヒットボックスの技術的優位性が如実に現れるのです。

ウメハラ選手も一時期使用していましたし、多くのトッププレイヤーがヒットボックスに移行している現状を見ると、競技レベルではもはや必須のデバイスになりつつあるのかもしれません。

ガフロコン事件とレギュレーション問題

ヒットボックスが注目されるきっかけとなったのが、2019年の大会で起きたガフロコン事件です。

ガフロコンとは、梅原選手が使用していた改造コントローラーのことで、大会で使用が禁止されました。この事件により、コントローラーのレギュレーションについて大きな議論が巻き起こりました。

現在では、多くの大会でヒットボックス系のコントローラーは使用可能ですが、改造されたものや特定の機能を持つものは禁止されています。このような背景もあり、「ずるい」という議論が続いているのです。

初心者にヒットボックスは必要か

結論から言うと、初心者には必ずしも必要ありません。ヒットボックスの恩恵を最大限受けるには、格闘ゲームの基本的な知識とある程度のプレイ経験が必要だからです。

まずは通常のアケコンやゲームパッドで格闘ゲームに慣れ親しんでから、より上を目指したいと思ったときにヒットボックスを検討するのが良いでしょう。

ただし、「最初からベストな環境でプレイしたい」という考えであれば、初心者でもヒットボックスを選ぶのはアリです。習得に時間はかかりますが、最終的には大きなアドバンテージを得られます。

ヒットボックスの選び方

純正品vs互換品

市場には様々なレバーレスコントローラーがありますが、大きく分けて純正のヒットボックスと互換品があります。

純正品は品質が高く大会でも安心して使えますが、価格が高いのがネック。互換品は価格が安いものの、品質にばらつきがあります。

初めて購入する場合は、まず互換品で試してみて、気に入ったら純正品に移行するという方法もおすすめです。

ボタンの配置とサイズ

ヒットボックスを選ぶ際は、ボタンの配置とサイズも重要です。手の大きさや指の長さによって、使いやすい配置は変わります。

可能であれば、実際に触ってから購入することをおすすめします。ゲームセンターやイベントで試用できる機会があれば、積極的に活用しましょう。

ヒットボックス習得のコツ

段階的な練習方法

ヒットボックスに慣れるには、段階的な練習が重要です。

  1. 基本移動の習得:まずは歩きと各種ジャンプに慣れる
  2. ガードの練習:立ちガードとしゃがみガードの切り替え
  3. 基本技の練習:通常技から必殺技まで段階的に
  4. コンボ練習:短いコンボから複雑なものへ

焦らず、一つ一つのステップを確実にマスターしていくことが上達の近道です。

指の使い方

ヒットボックスでは、指の使い方が重要です。親指で方向ボタンを、人差し指から小指で攻撃ボタンを操作するのが基本です。

ピアノを弾くような感覚で、各指を独立して動かす練習をしましょう。最初は難しく感じますが、慣れると非常にスムーズに操作できるようになります。

他のレバーレスコントローラーとの比較

各メーカーの特徴

現在市場には、ヒットボックス以外にも多くのレバーレスコントローラーがあります。

  • Hit Box Arcade製:元祖レバーレス、高品質だが高価
  • FightBox:コストパフォーマンスに優れた互換品
  • Haute42:カスタマイズ性が高い

それぞれに特徴があるので、自分の用途と予算に合わせて選びましょう。

機能面での違い

基本的な操作方法は同じですが、細かな機能面で違いがあります。

  • SOCDクリーナーの有無
  • ボタンの反応速度
  • 耐久性
  • カスタマイズ性

これらの違いを理解して、自分に最適なものを選ぶことが重要です。

ヒットボックスの将来性

eスポーツ界での位置づけ

現在のeスポーツ界では、ヒットボックス系のコントローラーは完全に市民権を得ています。今後も技術の進歩とともに、さらに多くのプレイヤーが使用するようになるでしょう。

技術革新の可能性

ハードウェアの進歩により、今後さらに高性能なレバーレスコントローラーが登場する可能性があります。無線化や軽量化、さらなる静音化など、まだまだ改良の余地があります。

メンテナンスと長期使用

日常のお手入れ

ヒットボックスは精密機器なので、定期的なメンテナンスが必要です。

  • ボタンの清掃
  • 基板の点検
  • ケーブルの確認

特にボタンは使用頻度が高いので、定期的な清掃を心がけましょう。

故障時の対応

万が一故障した場合は、まずメーカーのサポートに連絡しましょう。自分で修理しようとすると、かえって悪化させる可能性があります。

練習環境の整備

最適な練習環境

ヒットボックスを効果的に練習するには、適切な環境が必要です。

  • 適切な高さの机
  • 良い姿勢を保てる椅子
  • 十分な照明
  • 静かな環境

これらの要素を整えることで、より効率的に練習できます。

練習スケジュールの立て方

毎日少しずつでも継続することが重要です。1日30分でも、毎日続けることで確実に上達します。

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まとめ

ヒットボックスが「ずるい」と言われる理由は、確かに技術的な優位性にあります。理論最速入力や溜めキャラでの圧倒的なアドバンテージなど、従来のコントローラーでは不可能だった操作が可能になるからです。

しかし、これは単なる「ずる」ではなく、技術の進歩による自然な流れです。野球でも金属バットから木製バットに変わったように、格闘ゲーム界でもより良いデバイスが普及していくのは当然のことでしょう。

重要なのは、ヒットボックスも万能ではないということです。習得に時間がかかり、初期コストも高く、すべてのプレイヤーに適しているわけではありません。

最終的には、自分のプレイスタイルと目標に合わせて選択することが大切です。競技レベルを目指すならヒットボックスは強力な武器になりますが、楽しくプレイすることが目的なら、必ずしも必要ではありません。

ヒットボックスは確かに強力なデバイスですが、最終的にはプレイヤーの技術と練習量が勝敗を決めることを忘れずに、自分なりの格闘ゲームライフを楽しんでください。