音楽やASMRを聴きながら眠るのって、とても気持ちいいですよね。でも実は、寝ながらイヤホンを使うことには、思わぬ危険が隠れているんです。この記事では、寝ながらイヤホンが危ないと言われる理由から、安全に音を楽しむための対策まで、わかりやすくお伝えしていきます。
ちょっと怖い話します。二度と治らない" イヤホン難聴 "には気をつけてください。イヤホンを「 長時間装着 」「 大音量 」1日1時間以上繰り返していると、難聴のリスクがグンっと上がります。医師も注意していて、最悪の場合ほぼ耳が聞こえなくなると言います。このイヤホン難聴の1番怖いところは↓ pic.twitter.com/wm4lFHZbMM
— ささき (@Sasaki___web) March 30, 2024
寝ながらイヤホンが危ないと言われる理由とは
寝ながらイヤホンを使うことが「危ない」と言われるのには、いくつかの明確な理由があります。
耳への直接的なダメージ
長時間イヤホンを装着したまま寝ると、耳の中に圧力がかかり続けます。特に横向きで寝る場合、枕にイヤホンが押し付けられて、耳の中を傷つけてしまうことがあるんです。
実際に私も、昔は毎晩イヤホンをつけたまま寝ていたんですが、ある日起きたら耳の中がズキズキ痛くて、耳鼻科に行くことになりました。先生からは「イヤホンによる外耳の圧迫が原因」と言われて、それから使い方を見直すようになったんです。
有線イヤホンのコードによる窒息リスク
有線イヤホンを使って寝ると、寝返りを打った際にコードが首に巻き付いてしまう危険性があります。特に深い眠りに入っているときは、コードが絡まっていても気づかないことがあるため、注意が必要です。
音量による聴覚へのダメージ
寝ている間は、自分で音量を調整できません。最初は適切な音量でも、寝落ちしてしまうとそのまま朝まで音が流れ続けることになります。長時間にわたって音を聞き続けることで、難聴のリスクが高まってしまうんです。
寝ながらイヤホンによる死亡事故は本当にあるのか
「寝ながらイヤホンで死亡」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。実際のところ、これは本当なのでしょうか。
海外で報告されている事故事例
海外では、充電中のスマートフォンに接続したイヤホンを使用したまま就寝し、何らかの原因で感電して死亡したという事例が報告されています。ただし、こうした事故は極めて稀なケースです。
日本国内での事故状況
日本国内では、寝ながらイヤホンによる死亡事故の報告は現時点ではありません。しかし、だからといって完全に安全というわけではないんです。
充電しながらのイヤホン使用は、デバイスにも負担をかけますし、熱を持つことで火災のリスクも全くないとは言えません。可能性が低いからといって、リスクを軽視するのは避けた方がいいでしょう。
寝ながらイヤホンで起こりうる健康被害
死亡事故は稀だとしても、寝ながらイヤホンを使うことで起こりうる健康被害はたくさんあります。
イヤホン難聴(音響性難聴)のリスク
WHOは、世界中で11億人もの若者がイヤホン難聴のリスクにさらされていると警告しています。イヤホン難聴は、大きな音を長時間聞き続けることで内耳の有毛細胞が損傷し、徐々に聴力が低下していく病気です。
一度失われた聴力は、基本的に元に戻ることがありません。これが、寝ながらイヤホンの最も深刻なリスクといえるでしょう。
外耳炎になる可能性
イヤホンを長時間装着し続けると、耳の中が高温多湿な環境になります。この状態が続くと、細菌やカビが繁殖しやすくなり、外耳炎を引き起こすことがあるんです。
外耳炎になると、耳の痛み、かゆみ、耳だれなどの症状が現れます。重症化すると、外耳道が腫れて難聴になることもあります。特に、毎日イヤホンを使って寝る習慣がある人は要注意です。
睡眠の質が低下する
意外かもしれませんが、音を聞きながら寝ることは、睡眠の質を下げてしまうことがあります。脳は寝ている間も音の情報を処理し続けるため、深い眠りに入りにくくなるんです。
また、イヤホンが耳から外れる感覚や、コードが体に絡まる違和感によって、夜中に目が覚めてしまうこともあります。
耳の痛みや不快感
横向きで寝るとき、イヤホンが枕に押し付けられて耳に圧力がかかります。この状態が何時間も続くと、朝起きたときに耳が痛くなっていたり、違和感が残ったりすることがあります。
私の経験でも、朝起きて耳を触ると赤く腫れていたことが何度かありました。そのときは、1日中耳に違和感が残って、仕事にも集中できませんでした。
有線イヤホンとワイヤレスイヤホンの危険性の違い
寝ながら使うイヤホンには、有線タイプとワイヤレスタイプがありますが、それぞれ異なるリスクがあります。
有線イヤホンの危険性
有線イヤホンの最大のリスクは、やはりコードです。寝返りを打つたびにコードが体に巻き付いたり、首に絡まったりする危険があります。また、コードが引っ張られることでイヤホンが耳から外れ、その衝撃で目が覚めてしまうこともあります。
ただし、有線イヤホンは充電の必要がないため、バッテリー関連のトラブルは起こりません。また、電磁波の心配もないという点では安心材料といえるでしょう。
ワイヤレスイヤホンの危険性
ワイヤレスイヤホンには、コードによる窒息のリスクはありません。しかし、別の問題があります。
まず、小さくて軽いため、寝ている間に耳から外れて紛失しやすいという点です。布団の中やベッドの隙間に入り込んでしまい、朝になって探し回ることになります。
また、充電しながら使用することで、バッテリーの過熱や劣化のリスクがあります。稀ではありますが、バッテリーの不具合による発火の可能性もゼロではありません。
どちらが安全なのか
結論から言うと、どちらにもリスクはあります。ただし、窒息という直接的な危険を避けられる点では、ワイヤレスイヤホンの方が若干安全性が高いといえるかもしれません。
それでも、本質的には「イヤホンをつけたまま寝る」こと自体にリスクがあるという点は変わりません。
長時間イヤホンつけてて耳が痛くなっちゃった…
— ハチたろー (@NIYAOegMW199343) August 11, 2025
寝ながら使えて耳が痛くならないイヤホン欲しいなあ〜
寝ながらイヤホンを使うメリットとデメリット
危険性ばかり強調してきましたが、寝ながらイヤホンを使うことには、一定のメリットもあります。両面を知った上で、自分に合った選択をすることが大切です。
メリット:リラックス効果と入眠のサポート
好きな音楽や自然音、ASMRなどを聞くことで、心が落ち着いてリラックスできます。特に、日中のストレスや不安で寝つきが悪い人にとっては、入眠をサポートする効果が期待できるんです。
また、周囲の騒音をカットできるため、家族の生活音や外の車の音などが気になって眠れない人にとっては、有効な対策になります。
私も、引っ越したばかりで周りの音が気になって眠れなかったとき、ホワイトノイズを流して寝ることで助けられた経験があります。
デメリット:健康リスクと睡眠への悪影響
一方で、デメリットも無視できません。
まず、先ほど説明した難聴や外耳炎などの健康リスクがあります。また、イヤホンの圧迫感や違和感によって、かえって睡眠の質が下がってしまうこともあります。
さらに、毎晩イヤホンを使わないと眠れないという依存状態になってしまうと、イヤホンがない環境では全く眠れなくなってしまう可能性もあるんです。
実際、私の友人は「イヤホンなしでは寝られない」と言っていましたが、ある日充電を忘れて一睡もできなかったそうです。そこから少しずつイヤホンなしで寝る練習をしたと話していました。
安全に寝ながら音を楽しむための代替手段
イヤホンのリスクを避けながら、それでも音を楽しみたいという方のために、いくつかの代替手段をご紹介します。
スピーカーを使う方法
最も安全な方法は、イヤホンを使わずにスピーカーで音を流すことです。枕元に小型のBluetoothスピーカーを置いて、小さめの音量で音楽や環境音を流せば、耳への負担なく音を楽しめます。
ただし、家族と同じ部屋で寝ている場合や、壁が薄いアパートなどでは、他の人への配慮が必要になります。
骨伝導イヤホンという選択肢
骨伝導イヤホンは、耳をふさがずに音を聞けるため、外耳炎のリスクを大幅に減らせます。また、耳の穴に何も入れないので、圧迫感もありません。
ただし、音質は通常のイヤホンに比べると劣ることが多く、音漏れもしやすいという欠点があります。また、価格も比較的高めです。
専用の寝ホンを使う
最近では、寝ながら使うことを前提に設計された「寝ホン」という商品が増えています。やわらかいイヤーチップを採用していたり、横向きで寝ても痛くない形状になっていたりと、通常のイヤホンよりも快適に使えるように工夫されています。
私も一度、寝ホンを試してみたことがあります。確かに普通のイヤホンよりは快適でしたが、それでも長時間つけていると、やはり耳に違和感は残りました。完璧な解決策というわけではないですが、どうしてもイヤホンを使いたい場合の選択肢の一つにはなると思います。
ピローサウンドシステムを検討する
枕の中にスピーカーが内蔵されているタイプの製品もあります。これなら、自分の耳の近くで音が鳴るため、小さな音量でもしっかり聞こえますし、周囲への音漏れも最小限に抑えられます。
耳に何もつけないので、圧迫感や外耳炎のリスクもありません。ただし、専用の枕を購入する必要があるため、初期投資がかかるという点はデメリットです。
寝ながらイヤホンを使う場合の安全対策
どうしてもイヤホンを使いたいという場合は、少しでもリスクを減らすための対策を取りましょう。
音量は小さめに設定する
難聴を防ぐためには、音量管理が最も重要です。最大音量の60%以下に設定し、できればそれよりも小さい音で聞くようにしましょう。
「小さすぎて聞こえないのでは?」と思うかもしれませんが、静かな寝室では、思っているよりも小さな音でもしっかり聞こえるものです。
タイマー機能を必ず使う
スマホやアプリのタイマー機能を使って、30分から1時間程度で自動的に音楽が止まるように設定しましょう。入眠さえできれば、そのあとは音がなくても眠り続けられることが多いです。
私も今では必ずタイマーを30分に設定しています。最初は「途中で止まったら目が覚めるのでは」と心配でしたが、実際には気づかずに朝まで眠れることがほとんどでした。
イヤホンは清潔に保つ
外耳炎を防ぐためには、イヤホンの清潔さを保つことが大切です。定期的にイヤーチップを外して、水洗いできるものは洗い、できないものはアルコールティッシュなどで拭きましょう。
また、毎日同じイヤホンを使い続けるのではなく、ときどき耳を休ませる日を作ることも重要です。
充電しながらの使用は避ける
バッテリーの過熱や事故を防ぐため、充電しながらイヤホンを使うのは絶対に避けましょう。寝る前に十分に充電しておき、充電ケーブルは外してから使用するようにしてください。
できるだけ仰向けで寝る
横向きで寝ると、イヤホンが枕に押し付けられて耳への圧力が増します。可能であれば、イヤホンを使うときは仰向けで寝るようにすると、耳への負担を軽減できます。
寝ホンを選ぶときのポイント
どうしても寝ながらイヤホンを使いたい場合は、適切な製品を選ぶことが重要です。
柔らかい素材のものを選ぶ
硬い素材のイヤホンは、横向きで寝たときに耳を圧迫して痛みの原因になります。シリコンなどの柔らかい素材を使った製品や、低反発素材のイヤーチップを採用した製品を選びましょう。
サイズが合っているか確認する
耳の穴の大きさは人それぞれ違います。自分の耳に合ったサイズのイヤーチップを選ぶことで、圧迫感を減らし、装着時の快適性を高められます。
多くの製品には複数サイズのイヤーチップが付属しているので、いろいろ試してみて、最もフィットするものを見つけましょう。
ワイヤレスタイプがおすすめ
先ほども説明しましたが、コードの絡まりによるリスクを避けるためには、ワイヤレスタイプを選ぶのがおすすめです。
ただし、小さすぎて紛失しやすい製品もあるので、ある程度の大きさがあり、探す機能がついているものを選ぶと安心です。
ノイズキャンセリング機能の有無
ノイズキャンセリング機能があれば、小さな音量でも周囲の音をしっかり遮断できます。これにより、音量を上げすぎることなく快適に音を楽しめるため、難聴のリスクを減らせます。
アラーム機能付きが便利
一部の寝ホンには、アラーム機能が搭載されているものもあります。イヤホンから直接アラーム音が鳴るため、家族を起こさずに自分だけが起きられるというメリットがあります。
専門家が推奨する睡眠時の音環境
耳鼻科の医師や睡眠の専門家は、睡眠時の音環境について、どのようなアドバイスをしているのでしょうか。
基本は静かな環境が理想
多くの専門家は、「最も良い睡眠環境は静かであること」と言っています。人間の脳は、睡眠中も音の刺激に反応し続けるため、完全に静かな環境の方が深い眠りに入りやすいんです。
環境音は控えめに
どうしても音が必要な場合は、音楽よりも環境音(雨の音、波の音、ホワイトノイズなど)の方が良いとされています。これらの音は、脳を刺激しすぎないため、睡眠を妨げにくいのです。
また、音量は「かすかに聞こえる程度」が理想的です。はっきりと聞こえるほど大きな音量は、睡眠の質を下げてしまいます。
イヤホンよりスピーカー推奨
専門家の多くは、「どうしても音を流すなら、イヤホンではなくスピーカーを使うべき」と推奨しています。耳への直接的な負担がなく、より安全だからです。
よくある質問
Q1:寝ながらイヤホンを毎日使っていますが、いつから危険になりますか?
イヤホン難聴は、すぐに症状が出るわけではなく、徐々に進行していきます。そのため、「ここからが危険」という明確なラインはありません。毎日使っている場合、数ヶ月から数年かけて少しずつ聴力が低下していく可能性があります。
重要なのは、早めに対策を始めることです。音量を下げる、使用時間を減らす、週に何日かはイヤホンなしで寝るなど、今日からできることを始めましょう。また、定期的に耳鼻科で聴力検査を受けることもおすすめです。
Q2:ワイヤレスイヤホンの電磁波は健康に影響ありませんか?
Bluetoothイヤホンから出る電磁波は、携帯電話などと比べても非常に弱いものです。現時点では、Bluetoothイヤホンの電磁波が健康に悪影響を及ぼすという科学的な証拠はほとんどありません。
それよりも、音量が大きすぎることや、長時間装着することによる耳への物理的なダメージの方が、はるかに大きなリスクです。電磁波を心配するよりも、適切な使い方を心がけることの方が重要だといえます。
Q3:外耳炎になってしまった場合、どうすればいいですか?
外耳炎の症状(耳の痛み、かゆみ、耳だれ、腫れなど)が出た場合は、すぐに耳鼻科を受診しましょう。自己判断で市販薬を使うと、かえって症状を悪化させることもあります。
治療中は、当然ですがイヤホンの使用は控えてください。また、耳を触ったり、耳かきをしたりすることも避けましょう。医師の指示に従って、処方された点耳薬や内服薬をきちんと使うことが大切です。
外耳炎が治った後も、再発を防ぐために、イヤホンの使い方を見直す必要があります。使用時間を減らす、こまめに清潔にする、耳を休ませる日を作るなどの対策を取りましょう。
Q4:子どもが寝ながらイヤホンを使いたがりますが、大丈夫でしょうか?
子どもの耳は大人よりもデリケートで、音によるダメージを受けやすいとされています。特に成長期の子どもの場合、イヤホン難聴のリスクは大人以上に高いのです。
可能であれば、子どもには寝ながらイヤホンを使わせない方がいいでしょう。どうしても必要な場合は、必ず音量を制限し(最大音量の50%以下)、短時間(30分以内)に限定することが重要です。
また、子ども自身に「大きな音は耳に悪い」ということを理解させ、自分で音量をコントロールする習慣をつけさせることも大切です。
Q5:寝ホン専用のイヤホンなら毎日使っても安全ですか?
寝ホン専用に設計されたイヤホンは、通常のイヤホンよりも装着時の快適性が高く、耳への圧迫を軽減できます。しかし、それでも「完全に安全」というわけではありません。
どんなに快適な寝ホンでも、音量が大きければ難聴のリスクはありますし、長時間装着すれば外耳炎になる可能性もあります。寝ホンを使う場合でも、音量を小さくする、タイマーを設定する、定期的に耳を休ませるといった対策は必要です。
また、週に1〜2日は寝ホンを使わない日を作るなど、耳への負担を減らす工夫をすることをおすすめします。
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寝ながらイヤホンを使うことには、確かにリラックス効果や入眠サポートなどのメリットがあります。しかし同時に、イヤホン難聴、外耳炎、睡眠の質の低下、有線イヤホンのコードによる窒息リスクなど、さまざまな危険性も存在します。
死亡事故は極めて稀ですが、難聴や外耳炎といった健康被害は決して珍しくありません。特に、毎日長時間使用している方は、知らないうちに耳にダメージを与えている可能性があります。
もし寝ながら音を楽しみたい場合は、まずはスピーカーや骨伝導イヤホン、ピローサウンドシステムなどの代替手段を検討してみてください。どうしてもイヤホンを使う場合は、音量を小さくする、タイマーを設定する、清潔に保つ、充電しながら使わないなどの対策を必ず取りましょう。
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