ファブリーズって本当に危険なの？SNSで「ペットが危ない」「成分が有害」といった情報を見て、不安になった経験はありませんか？この記事では、ファブリーズの危険性にまつわるデマの真相を、科学的な根拠とともに詳しく解説します。正しい知識を持って、安心して使えるようになりましょう。
ファブリーズの危険性デマはなぜ広まったのか
知って頂きありがとう。小さい子供やアルコール弱い人はなりやすいので気を付けてください。香りの続く柔軟剤もファブリーズも海外では販売禁止です。
— surfkanatan (@surfkanatan1) October 6, 2020
インターネット上では、ファブリーズに関する様々な噂が広がっています。特に「ペットが舐めると危険」「海外では販売禁止」といった情報が拡散され、多くの方が不安を感じています。
これらの情報が広まったきっかけは、個人のSNS投稿でした。感情的な内容や不確かな情報源からの引用が、拡散されるうちに事実のように扱われるようになってしまったのです。
実際のところ、ファブリーズを製造・販売しているP&G社は、厳格な安全性試験を実施しています。もし本当に深刻な危険性があれば、獣医師会や消費者庁などの公的機関から何らかの警告が出されるはずですが、そのような動きは一切ありません。
ファブリーズの成分を詳しく見てみよう
ファブリーズの危険性を判断するには、まず成分を正しく理解する必要があります。主な成分とその役割を見ていきましょう。
トウモロコシ由来消臭成分（シクロデキストリン）
ファブリーズの主成分であるシクロデキストリンは、トウモロコシのでん粉から作られる天然由来の成分です。輪っかのような形をしていて、その中に臭いの分子を包み込むことで消臭効果を発揮します。
この成分は食品添加物としても使用されており、安全性が高いことで知られています。日常的に口にしている食品にも含まれているんです。
除菌成分Quat（第四級アンモニウム塩）
ファブリーズの除菌成分として使われているQuatについて、「有毒」「危険」という情報を目にした方も多いでしょう。
確かにQuatは化学物質であり、高濃度で直接触れたり飲んだりすれば、どんな物質でも体に良くありません。しかし、ファブリーズに含まれる濃度は非常に低く、正しく使用する限り、安全性上の問題はないとメーカーは説明しています。
実はこの成分、医療現場でも消毒薬として長年使用されてきた実績があります。手指消毒液や医療器具の消毒にも使われているんですね。
その他の成分
ファブリーズには、アルコールや香料、安定剤なども含まれています。これらも適切な濃度で配合されており、製品ラベルに記載された使用方法を守れば、安全に使用できます。
ファブリーズに関する主なデマを検証する
デマ1：ペットが舐めると死ぬ
これは最も広まったデマの一つです。「犬がファブリーズを舐めて亡くなった」という投稿がSNSで拡散されましたが、因果関係を示す科学的根拠はありません。
ペットが大量に舐めた場合、お腹を壊す可能性はありますが、これはファブリーズに限ったことではありません。洗剤や石鹸なども同様です。
ただし、ペットに対して直接スプレーしたり、舐めさせたりすることは避けるべきです。これは常識的な使い方の範囲内ですね。
デマ2：海外では販売禁止されている
「アメリカでは危険だから販売禁止になった」という情報も流れていますが、これは完全なデマです。
ファブリーズはアメリカで開発された製品で、現在も世界中で販売されています。むしろ、日本よりも海外での歴史の方が長いくらいです。
もし本当に危険な製品なら、各国の規制当局が販売を許可するはずがありません。世界的な大企業が、そんなリスクを冒すことはあり得ないですよね。
デマ3：成分表示を隠している
「成分を隠しているから危険」という主張もありますが、これも誤解です。
確かに、家庭用品の成分表示には法律上の義務がない部分もあります。しかし、P&G社は公式サイトで主要な成分を公開しており、問い合わせにも対応しています。
化粧品や食品ほど詳細な表示義務がないからといって、危険性を示すものではありません。これは業界全体の基準の問題であり、ファブリーズに限った話ではないのです。
ファブリーズの安全性を示す根拠
メーカーの公式見解
P&G社の公式サイトには、ファブリーズの安全性についてこのように記載されています。製品ラベル上の表示通りに正しく使用した場合、安全性上の問題は特に考えられないとのことです。
赤ちゃんの衣類やぬいぐるみにも、他の布製品と同じように問題なく使用できると明言しています。
長年の使用実績
ファブリーズは1998年に日本で発売され、20年以上の使用実績があります。もし深刻な健康被害が発生していれば、とっくに大きな問題になっていたはずです。
数多くの家庭で日常的に使用されているにもかかわらず、重大な健康被害の報告がないという事実は、安全性を裏付ける重要な証拠と言えるでしょう。
規制当局の承認
日本の消費者庁や厚生労働省が、ファブリーズについて特別な警告を出したことはありません。これらの機関は消費者の安全を守る役割を担っており、問題があれば速やかに対応するはずです。
お店のビックヤードで肉を焼いています。
— エノ|（株）彩輝堂代表兼ブロガー (@eno_20030309) October 11, 2025
キャンプ気分です。
しかし匂いが気になります。
ファブリーズかけまくります(笑) pic.twitter.com/EBRqzA8nx5
ファブリーズを安全に使うための正しい方法
危険性についてのデマは根拠がないことが分かりましたが、どんな製品でも正しく使うことが大切です。ファブリーズを安全に使うためのポイントをお伝えします。
使用量を守る
ファブリーズは適量を使用することが重要です。製品に記載されている使用方法を確認し、スプレーしすぎないように注意しましょう。
布製品から20～30cm離して、表面が軽く湿る程度にスプレーするのが適切です。びしょびしょになるまでかける必要はありません。
換気を心がける
スプレー後は、部屋の換気を行いましょう。これはファブリーズに限らず、あらゆるスプレー製品に共通する基本です。
窓を開けて空気を入れ替えることで、より快適に使用できます。特に、小さなお子さんやペットがいるご家庭では、換気を十分に行ってから部屋に入れるとより安心です。
直接吸い込まない
スプレーする際は、ミストを直接吸い込まないように注意しましょう。顔から離れた位置でスプレーし、ミストが落ち着いてから近づくようにします。
これは刺激を避けるための基本的な使い方で、どんなスプレー製品でも同じことが言えます。
ペットや小さな子供がいる家庭での使い方
ペットや小さなお子さんがいる家庭では、より慎重に使用しましょう。
スプレーした布製品が完全に乾くまで、ペットや子供が触れないようにします。特に、ペットのベッドやお子さんのぬいぐるみには、使用量を控えめにするのがおすすめです。
乾燥後であれば、通常通り使用して問題ありません。心配な場合は、ペットの寝床やお子さんのおもちゃには使用を控えるという選択肢もあります。
用途を守る
ファブリーズは布製品専用です。皮膚に直接スプレーしたり、食品にかけたりしてはいけません。
また、マスクへの使用もメーカーは推奨していません。直接顔に触れるものや、口に入る可能性のあるものへの使用は避けましょう。
ファブリーズの代替品を検討する場合
デマではないと分かっても、なんとなく不安だという方もいるかもしれません。そんな方のために、ファブリーズの代わりになる消臭方法もご紹介します。
重曹を使った消臭
重曹は天然の消臭剤として優秀です。布製品に軽く振りかけて一晩置き、翌日掃除機で吸い取るだけで、かなりの消臭効果が期待できます。
特に、カーペットやソファの消臭におすすめです。化学物質が一切使われていないので、どうしても気になる方には良い選択肢でしょう。
クエン酸スプレー
クエン酸を水に溶かしてスプレーボトルに入れれば、手作りの消臭スプレーが完成します。特にアンモニア臭などのアルカリ性の臭いに効果的です。
ただし、酸性なので金属部分にかけると錆びる可能性があります。使用する場所には注意が必要です。
天日干しと風通し
基本中の基本ですが、最も安全で効果的な方法は天日干しです。紫外線には殺菌効果もあり、風通しの良い場所で干すことで多くの臭いが取れます。
時間と手間はかかりますが、コストもかからず環境にも優しい方法です。
化学物質過敏症の方への配慮
一部の方は、化学物質過敏症という症状を抱えています。これは微量の化学物質でも体調不良を起こす状態で、実際に苦しんでいる方がいらっしゃいます。
ファブリーズ自体が危険というわけではありませんが、化学物質過敏症の方にとっては、あらゆる化学製品が症状の引き金になる可能性があります。
もしご自身や周囲の方がこのような症状をお持ちなら、先ほど紹介した重曹やクエン酸などの代替品を検討するのが良いでしょう。
また、公共の場所や職場では、周囲に化学物質過敏症の方がいる可能性を考慮し、香りの強い製品の使用は控えめにすることも、お互いに配慮し合うために大切なことです。
ファブリーズと他の消臭スプレーの違い
ファブリーズ以外にも、リセッシュなど様々な消臭スプレーが販売されています。それぞれの特徴を理解しておくと、自分に合った製品を選べます。
ファブリーズの特徴
ファブリーズは、シクロデキストリンによる物理的な消臭と、Quatによる除菌効果を組み合わせた製品です。比較的しっかりとした消臭・除菌効果を求める方に向いています。
香り付きのものから無香料タイプまで、バリエーションが豊富なのも特徴です。
リセッシュの特徴
リセッシュは花王から販売されている消臭スプレーで、緑茶成分などを使用しているものもあります。
ファブリーズと基本的な仕組みは似ていますが、配合されている成分や香りに違いがあります。好みや用途に応じて選ぶと良いでしょう。
香りの強さで選ぶ
消臭スプレーを選ぶ際の重要なポイントは、香りの強さです。しっかり香りをつけたい方もいれば、無香料が好みの方もいます。
ファブリーズには「無香料」タイプもありますし、最近では「ナチュリス」という植物由来成分を使った製品も登場しています。
自分の好みやライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
情報を正しく見極める力を身につけよう
ファブリーズの危険性デマを通じて、私たちはインターネット情報の見極め方を学ぶことができます。
情報源を確認する
不安になる情報を見たら、まずその情報源を確認しましょう。個人のSNS投稿なのか、科学的根拠のある記事なのか、公的機関の発表なのかによって、信頼性は大きく異なります。
特に健康や安全に関わる情報は、公式サイトや公的機関の情報を優先的に参考にすることが重要です。
感情的な表現に注意
「猛毒」「絶対に使ってはいけない」といった強い表現は、読者の不安を煽るために使われることがあります。
科学的な記事や公的機関の情報は、通常、冷静で客観的な表現を使います。極端な表現が使われている情報には、特に注意が必要です。
複数の情報源を比較する
一つの情報だけを鵜呑みにせず、複数の情報源を比較することが大切です。
メーカーの公式サイト、消費者団体の見解、専門家の意見など、様々な角度から情報を集めることで、より正確な判断ができるようになります。
私自身のファブリーズ使用体験
ここで少し、私自身の体験をお話しさせてください。
我が家では、ファブリーズを10年以上使用しています。主に、洗濯できないスーツやコート、ソファやカーテンなどに使っています。
正直なところ、最初にSNSで「危険」という情報を見たときは、かなり不安になりました。長年使ってきたのに、もしかして家族の健康を害していたのではないかと心配になったんです。
そこで、色々と調べてみました。メーカーの公式サイト、消費者庁のサイト、科学的な記事など、信頼できる情報源を片っ端から確認しました。
その結果、デマだったことが分かり、安心して使い続けられるようになりました。むしろ、情報を正しく見極めることの大切さを学ぶ良い機会になりました。
もちろん、使いすぎは良くないと思うので、適量を心がけています。スプレー後はしっかり換気もしています。
実は、一度だけ失敗したことがあります。スーツにスプレーしすぎて、なかなか乾かなかったんです。焦って近距離からシューシューやってしまったのが原因でした。
この経験から、適切な距離と量を守ることの大切さを実感しました。製品に書いてある使用方法には、ちゃんと意味があるんですね。
よくある質問
Q1. ファブリーズは本当に除菌効果があるの？
ファブリーズには除菌成分が含まれており、適切に使用すれば一定の除菌効果は期待できます。ただし、医療用の消毒薬ではないので、完全な除菌や殺菌はできません。
布製品を清潔に保つための補助的な役割と考えるのが適切です。また、ウイルス対策としての効果を過信するのは避けましょう。基本的な感染症対策は、手洗いや換気が最も重要です。
Q2. 子供の学校の制服にファブリーズを使っても大丈夫？
製品ラベルに記載された使用方法を守れば、問題ありません。スプレー後はしっかり乾燥させてから着用するようにしましょう。
もし心配な場合は、無香料タイプを選んだり、使用量を控えめにしたりすることで、より安心して使用できます。また、週末に天日干しすることも併用すると良いでしょう。
Q3. ファブリーズの臭いが苦手なのですが、代わりになるものはありますか？
無香料タイプのファブリーズを試してみるのも一つの方法ですが、それでも気になる場合は、重曹やクエン酸を使った天然の消臭方法がおすすめです。
また、こまめに洗濯できるものは洗濯する、洗えないものは天日干しするなど、化学製品に頼らない方法も効果的です。自分に合った方法を見つけることが大切です。
Q4. ペットがいる家庭では使わない方がいいですか？
正しく使用すれば、ペットがいる家庭でも問題なく使用できます。ただし、ペットに直接スプレーしたり、スプレー直後の濡れた状態で舐めさせたりしないように注意が必要です。
スプレー後は完全に乾燥させてから、ペットを近づけるようにしましょう。心配な場合は、ペットが直接触れるものへの使用は控えめにするか、避けるという選択もあります。
Q5. 毎日使っても健康に問題ないですか？
製品の使用方法を守り、適量を使用している限り、毎日使用しても健康上の問題は考えにくいとされています。ただし、使いすぎは避け、換気を心がけることが大切です。
もし頭痛や気分が悪いなどの症状を感じた場合は、使用を控えて様子を見ましょう。化学物質過敏症の可能性もあるため、症状が続く場合は医療機関に相談することをおすすめします。
Q6. 洗濯できるものにもファブリーズを使っていいですか？
洗濯できるものは、基本的には洗濯するのが最も衛生的です。ファブリーズは「洗濯できないもの」や「洗濯までの間のリフレッシュ」という用途で使用するのが適切です。
ただし、外出先から帰ってきてすぐに洗濯できない場合など、一時的な消臭・除菌の補助として使用するのは問題ありません。あくまで洗濯の代わりにはならないことを覚えておきましょう。
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ファブリーズの危険性に関する情報の多くは、科学的根拠のないデマであることが分かりました。個人のSNS投稿から広まった不確かな情報が、拡散されるうちに事実のように扱われてしまったのです。
メーカーは安全性試験を実施しており、製品ラベルに記載された使用方法を守れば、安全性上の問題は特に考えられないとしています。実際、20年以上にわたる使用実績の中で、重大な健康被害の報告はありません。
ただし、どんな製品でも正しい使い方が重要です。適量を守り、換気を心がけ、ペットや小さな子供がいる家庭ではより慎重に使用しましょう。また、化学物質過敏症の方は、代替品の使用を検討することも大切です。
インターネット上の情報は玉石混交です。健康や安全に関わる情報は、公式サイトや公的機関の情報を確認し、複数の情報源を比較して判断することが大切です。
ファブリーズは正しく使えば便利な製品です。過度に恐れることなく、でも慎重に、自分に合った使い方を見つけてください。不安な場合は、天然成分での代替や、従来からの天日干しなど、他の方法を選ぶのも一つの選択肢です。
大切なのは、自分で情報を見極め、納得して選択することです。この記事が、皆さんの不安を解消し、正しい判断の助けになれば嬉しいです。
